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〒895-2104
薩摩郡さつま町柏原2883-1

Tel 0996-53-1451
Fax 0996-52-4875

沿革・理念

草魂(元近鉄バファローズ 鈴木啓示投手の言葉より)

院長 斧渕泰裕

 1989年、栃木県の医科大学を卒業し鹿児島県職員に。鹿児島大学病院で2年間の臨床研修を受けるも、当時は研修医制度が未熟で消化器内科で腹痛患者を診ることなく、神経内科で脳卒中患者を診ることなく第一線へ。

 3年目、鹿児島市医師会病院で3か月間、上部内視鏡検査の研修と入院患者治療の機会を得、消化器内科医への第一歩。同年7月、名瀬市(現奄美市)の県立大島病院・内科へ配属。内科慢性疾患の外来診療から、救急当直まで独学で習得。4年目、鹿児島赤十字病院在籍中に、竹島・口之島・子宝島・宝島の巡回診療を担当。片道14時間の船旅、自衛隊のヘリによる急患搬送に同乗。

 5年目、自治医科大学・消化器内科で主に大腸内視鏡検査の研修を受ける。その後、屋久島で2年間、奄美大島・古仁屋で3年間 僻地医療に従事。屋久島は当時、島内に救急病院はおろか整形外科医もおらず鎖骨骨折程度でもわざわざフェリーで鹿児島市の病院へ。大腿骨頸部骨折のお年寄りは、悪天候でフェリーが欠航し2日後に搬送。日曜日に発症した意識障害の患者をフェリーに同乗し鹿児島市立病院へ搬送するも脳塞栓のため死亡。当日、島に帰る手段がなく実家に一泊。30代の胃がん術後の女性が再発し、自宅での凄まじい臨終に立ち合い激しく動揺。

 一方、奄美大島では県立大島病院への救急搬送という選択肢があるも、救急患者の多さには閉口。19床の診療所を二人の医師で担当。古仁屋のある瀬戸内町が広域なため、一人は診療所の外来を、もう一人が巡回診療バス・チャーター船を使い終日院外で診療。その激務さは、後にも先にも随一。特に時間外の急患は、あらゆるジャンルにわたり鍛えられました。子供の肘内障くらいはまだしも、肩の脱臼・母指切断・喧嘩して顔面をナイフでバッサリとか。オコゼ刺傷など海洋生物による刺傷は、60℃の湯に足をつけて毒を不活化。毒と言えばハブ咬傷。高齢者の中には、昔ハブに咬まれて顔や手足の一部を失った人も多数。脳卒中が疑われれば自分でCTを起動して撮影。脳出血とわかれば1時間半かけて搬送。帰り着くと夜が明けていてそのまま勤務。病棟に人工呼吸器が2台あるも足りなくなり、近隣の医院へ借りに行くこともしばしば。私の後輩が当番の夜、離島の離島から死亡診断の依頼があり、チャーター船で向かうも悪天候でGPSが機能せず、1時間半のところを4時間かけて移動。外洋を航行中のタンカーで病死者がでた模様と海上保安庁より死亡診断を依頼され巡視船に同乗したもののすごい時化で吐く余裕もなし。

 予防接種も2日がかりです。12~3校の学校医をしており、わずか2人しか児童がいなくても、健診・予防接種は必須。移動手段は多くがチャーター船。乳児100人のツベルクリン反応をして、2日後に100人にBCG接種。軍手が必需。

 そんな野戦病院での戦いが終わり、2001年 鹿児島県を退職。医療資源、救急体制の整わない中での苦労が今となっては貴重な経験となっています。

 県を退職後、自治医科大学・消化器内科へ入局。研修医を指導する傍ら、肝臓がんのラジオ波焼灼治療に携わらせてもらいました。その関連で、多数の学会・研究会での発表の機会を得ることができました。大学での2年目を終えようとする頃、郷里の病院から誘いがありました。短いながらも専門医を経験した上で改めて総合内科医への欲求が芽生えてまいりました。

 2年弱の地元病院勤務を経て、2005年1月に開業。元々あった内科医院を買収してのスタートです。設備・診療レベルの古さに愕然とし内外装の改修、医療器械の整備に多額の資金を必要としました。特に力を注いだのが、内視鏡・超音波検査による消化器がんの早期発見です。

 国立がん研究センターの統計(2014年)によると、生涯でがんに罹患する確率は、男性62%、女性47% 部位別では、男性 ①胃、②肺、③大腸、④前立腺、⑤肝臓 女性 ①乳房、②大腸、③胃、④肺、⑤子宮 男女計 ①大腸、②胃、③肺、④乳房、⑤前立腺となっています。

 また、2017年にがんで亡くなった人は37万3334人で死因の27.9%を占め、死因第1位です。(2位 心疾患、3位 脳血管疾患、4位 老衰、5位 肺炎)

 2017年死亡数が多い部位は、男性 ①肺、②胃、③大腸、④肝臓、⑤膵臓 女性 ①大腸、②肺、③膵臓、④胃、⑤乳房 男女計 ①肺、②大腸、③胃、④膵臓、⑤肝臓となっています。
 近年のがん死亡者数は、男女ともに、食道・胃・肝臓・肺は減少傾向にありますが、大腸・膵臓は横ばいです。消化器がんへの取り組みがいかに大事かがわかります。

 消化器がん検査の普及は成果を見せます。1年目に食道がん1例、胃がん3例、膵臓がん2例、2年目に大腸がん3例を診断し治療に結びつけました。また、出血性潰瘍、胃アニサキス症、虚血性腸炎、ヘリコバクタピロリ胃炎などの診断・治療に力を注ぎました。

 2018年12月までに、胃内視鏡検査1607例、大腸内視鏡検査518例、大腸ポリープ切除132例、腹部超音波2223例を数えます。検診専門病院のように多くはありませんが、通常の内科外来をやりながらの実績です。成果は十分と考えています。毎年、胃カメラを受け10年を超えている方もいらっしゃいます。

 消化器がん検査に加えて積極的に行ったのが在宅医療です。2005年当時、19床のベッドが全く機能しておらず、在宅訪問診療と入院施設を連動させることを考えました。当時すでに、地方の高齢化は急激に進んでおり、高齢者夫婦・独居の世帯、その親族より多くの要望が寄せられました。多い頃は、年間400回以上の訪問診療を行いました。

 人手不足にあえぎ、2011年に病棟を閉鎖。2012年8月、現在の地に新築移転しました。間もなく開業14年になります。3年前より、院内で薬を調剤し診察後すぐにお渡しできるようにしました。手間が省けて安くなります。常に、進化し続けるべく努力します。

 継続は力なり continuity is the father of success  今後も“草魂”の精神でやりつづけたいと思います。

 

 

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